4博士課程 医療AI開発者養成プログラム

博士課程では標準修学年数4年として『高度医療AI研究開発人材』となることを目指します。

AIについての幅広い基礎知識を身につけた上で、医療分野におけるAI技術の現状、法と倫理に関する知識、薬事承認までのプロセスを体系的に学び、社会が必要とするAIを迅速に開発することができる人材を育成します。

博士課程 医療AI開発者養成プログラム

対象

北海道大学大学院医学研究院博士課程大学院生

養成すべき人材像

医療AIの開発チームにおいて、「臨床医学」「データサイエンス」「法と倫理」の知識を持つ医療従事者のリーダーシップが不可欠である。本コースでは画像診断支援を軸に、ゲノム医療、診断・治療支援、医薬品開発、介護・認知症、手術支援に関する最新臨床医学を知った上で、関連するAI技術、法と倫理に関する知識を体系的に取得し、社会が必要とするAIを迅速に開発することができる人材を育成する。

カリキュラム

医学AIコア科目(3大学共通プログラム)

医学AI特論Ⅰ(2単位)
医学AI特論Ⅱ(2単位)
医学AIセミナー(2単位)

医学AI特論科目
画像診断研究特論 (2単位)

AI研究開発に向けた画像診断総論
医用画像原理基礎1
医用画像原理基礎2
医用画像の撮像技術
医用画像のデータ構造
医用画像のハンドリング
医用画像処理ソフトウエア
画像定量解析

画像診断と病理診断
遠隔画像診断
画像診断AI研究の実際1
画像診断AI研究の実際2
画像診断AI研究の実際3
画像診断AI研究の実際4
AI研究開発に向けた画像診断の課題分析

機械学習特論 (2単位)

機械学習の歴史と現状
機械学習の種類と原理
機械学習の応用
機械学習による画像分類
機械学習による異常検知
画像セグメンテーション
画像生成、画質改善
動画処理

自然言語処理
創薬と機械学習
現実の機械学習利用例と課題1
現実の機械学習利用例と課題2
現実の機械学習利用例と課題3
現実の機械学習利用例と課題4
深層学習の適用課題と現実の解決策

データハンドリング演習 (2単位)

医用画像処理法(ハンズオン)
深層学習のフレームワーク(ハンズオン)
深層学習の構築と精度向上(ハンズオン)

データを利用した予後予測(ハンズオン)
課題分析と解決策立案(ハンズオン)
プロジェクト管理技法とその実践(ハンズオン)

ゲノム医療特論 (2単位)

ゲノム医療総論
ゲノム医療におけるAI
癌ゲノムとAI 1
癌ゲノムとAI 2

ゲノム医療における倫理、法律、社会問題
癌ゲノム医療
ゲノム医療の課題
ゲノム医療におけるAIの応用、課題、将来

診断・治療支援特論 (2単位)

AIを用いた診断・治療支援総論
AIの臨床的位置づけと利用形態
AIを用いた診断支援 1
AIを用いた診断支援 2
AIを用いた治療支援 1
AIを用いた治療支援 2

AIを用いた介護支援
AIを用いた障害支援
AIを用いた地域医療支援
AI医療システムの運用における倫理・責任と課題

手術支援特論 (2単位)

ロボット・AIによる手術支援総論
ロボット・AIの臨床的位置づけと利用形態
ダビンチ手術の実際 1
ダビンチ手術の実際 2
ダビンチ手術の実際 3

AI手術の実現に向けた取り組み1
AI手術の実現に向けた取り組み2
AI手術の実現に向けた取り組み3
AI手術の実現に向けた取り組み4
AI手術の実現に向けた取り組み5
AI手術、手術ロボットの課題と解決策 1
AI手術、手術ロボットの課題と解決策 2
AI手術、手術ロボットの課題と解決策 3

修了要件

履修者は、博士課程に4年以上在学し(短期卒業の要件を満たす場合はこれに限らない)、同院が定める博士課程全3コース(基礎医学コース、臨床医学コース、社会医学コース)のいずれかを選択するが、各コースが定める必修科目、選択科目に加えて、医学AIコア科目6単位と、医学AI特論科目から6単位以上を選択し修得すること。各科目は大学共通授業科目として開講され、取得した単位は博士課程の単位の一部(選択科目)に充当できる。